広島洋画壇の重鎮として活躍し、風景画に独自の境地を開いた光風会会員・岡崎勇次(1924~1991)が平成3年5月に逝ってはや15年がたちました。のこされた作品の多くは没後、遺族により呉市下蒲刈町の蘭島閣美術館に寄贈され、随時公開されてきました。
この展覧会は、蘭島閣美術館との相互交流事業の一環として開催するもので、同美術館に所蔵されている作品を中心に、県内外各地に所蔵されてきた代表作を一堂に集めて展示します。
岡崎勇次の郷里・因島時代に描かれた船や造船所風景、留学時代のヨーロッパ風景、また、死の海と化していく瀬戸内海を描いた1970年代の「幻煙」シリーズ、80年代の北の風景を描いた「凍」シリーズなど、全時代から代表的な作品約40点を選んで紹介し、風景画家・岡崎勇次の人となりと画業を追想します。