本展は、1890年、島根県安来市に生まれ、1920年京都五条坂で鐘渓窯を開窯し生涯作陶を続けた河井寬次郎陶芸の全貌を紹介する展覧会です。初期の中国や朝鮮の古陶磁の手法を逐った作品や柳宗悦と出会って繰り広げられた中期の民藝作品、後期の自由な造形を追い求めて制作した作品などで寬次郎の世界を紹介します。出品作品は、1921年に寬次郎に最初に会ってから1966年没するまで最大の理解者で後援者であった故川勝堅一氏が、寬次郎とともに作り上げたコレクションの中より、当館に寄贈された425点の優品から約250点で陶工河井寬次郎の世界を展観するものです。