川上澄生美術館では、平成16年度から平成17年度にかけて「地域の木版画家シリーズ」を開催しましたが、このたび、「地域の作家展」と名をあらため、木版画を主軸に、地域で活躍する作家を紹介していくことになりました。今回は、鹿沼市出身の中野善八氏の版画と、五反田智氏の版画・油彩画をご紹介いたします。両氏とも、教員生活のかたわら作品制作に取り組んできました。
中野氏は、大学時代に川上澄生と出会い、川上澄生が主催する版画誌「鈍刀」に
作品を寄せていました。現在は、日光市内で版画の指導にあたっています。
五反田氏は、おもに油彩画や彫刻作品を制作しており、退職後は「日吉アトリエ」を主宰し、後進の指導にあたっています。平成8年から6年間、「鹿沼市民のための木版画年賀はがきコンクール」審査員を務め、一昨年の「市民の木版画展」をきっかけに、木版画制作に取り組んでいます。
中野氏の作品では、旅先のベニスや、現在では見ることができない足尾の風景、近所の風景などが紹介されています。五反田氏の作品では、家族とのふれあいが題材になっています。これらの懐かしくも心温まる作品を、どうぞご覧下さい。