昭和56年、わずか18点の小野竹喬作品をもとに建設に着手した竹喬美術館の収蔵品は、現在1997点となりました。この中には953点の小野竹喬作品をはじめ、森谷南人子や清水比庵、藤川汎正といった笠岡ゆかりの画家の作品や、竹喬が創設メンバーとなった国画創作協会にまつわる画家の作品などが含まれています。今回の展示では、会期を三つに分け、収蔵品の中から選りすぐりの作品を紹介します。
第1期 7月22日~8月27日
版画<藤川汎正・創作版画>
第1期では、笠岡市出身の藤川汎正による銅版画と、森谷南人子を初めとした様々な画家による「自画・自刻・自摺」の創作版画を紹介します。藤川汎正による銅版画の艶やかな黒色、また森谷南人子らが手がけた木版画のあたたかみが見所です。
第2期 8月29日~10月1日
日本画<小野竹喬と国画創作協会の作家達>
第2期では、収蔵品の中から小野竹喬の代表作を展示します。また、竹喬とともに国展で活躍した土田麦僊や野長瀬晩花、そして若手の甲斐庄楠音や岡本神草らの個性が百花のごとく花開いた大正時代の日本画を堪能する絶好の機会です。
第3期 10月3日~11月12日
日本画<林正明・清水比庵>
日本画家林正明は、京都市立美術大学在学中に小野竹喬の教えを受けました。清新な画風の大作が並びます。また、清水比庵の「詩・書・画」一体の境地、衒いのない作風をお楽しみ下さい。