鹿児島市立美術館が、平成18年度に収蔵した作品を紹介する「新収蔵品展」を開催します。
新収蔵品の一つは西洋美術コレクションに加わったイタリア具象彫刻の巨匠ヴェナンツォ・クロチェッティ(1913~2003)の《水浴のあと体を拭く女》です。昨年夏に開催した「クロチェッティ展」に出品された作品で、若い女性の刹那のしぐさをとらえています。布を配した複雑な構成のなかにも憩いと安らぎを感じさせる作風はこの作者独特のものといえるでしょう。本展では、所蔵品の中からマリーニ、マンズーなどのイタリア彫刻をあわせて展示します。
また、鹿児島のシンボル、桜島を描いた絵画コレクションに、41点目となる香月泰男(1911~1974)の《桜島》が新たに加わりました。香月は昭和47年(1972)1月夫人同伴で一週間ほど九州をドライブ旅行した際に桜島をスケッチしました。本作品はモノクロームの色調とつや消しのマチエールという香月ならではの作風となっています。これにあわせ、当館の桜島コレクションから20点を展示します。
さらに本展では、第61回南日本美術展の吉井賞受賞作品、宍野寛《黄昏の華》を展示します。
どうか、当館の新収蔵品をご鑑賞ください。