大原美術館は、創立時から「今、この時代」に生まれる芸術に目をむけるという姿勢を持ってきました。それは、2代目理事長・大原總一郎(1909-68)にも言うことができます。
本展では、總一郎が大原美術館と特に深く関わった時期―1950(S.25)年から1968(S.43)年までを「總一郎の時代」と規定し、その時期に収集された作品を資料もまじえて紹介するものです。「現代もまた歴史の中に」という總一郎の思いと「前衛的なもの」にとりわけ関心を寄せていた彼の姿勢を戦後のアート・シーンとともに浮き彫りにしてゆきます。