企画展「生誕100年 高光一也の画業-モダンの煌めき-」に関連し、高光氏の教育者としての活動に焦点をあて、金沢美術工芸大学で学び、師事した画家の作品を特集展示します。
高光氏は戦後まもない昭和21年誕生の金沢美術工芸専門学校(現金沢美術工芸大学)の創設にかかわり、25年にわたって後進の指導にあたりました。その間、自らは人物画家として大胆な画風を展開し、比類ない牽引者として活動を続けたことで知られています。
本県の洋画家や金沢美大油絵科卒業生たちの作品を一堂に会するならば、渋く重厚な色彩と十二分に配慮されたマチエール(絵肌)が感受されます。それは、金沢の風土と藩政期以来連綿と続く工芸どころゆえの、手業に対する敬意の結晶とみなすことができるのではないでしょうか。これを20世紀前半パリに集った各国の美術家たちの作品傾向を総称するエコール・ド・パリにちなみ、本特集では「エコール・ド・金沢(金沢派)」と呼称し、29名の作家とその作品を紹介し、多様な成果をご堪能いただきます。
主な出品作家
井田重男、円地信二、鴨居玲、鈴木博、寺井重三
藤井肇、藤森兼明、増田孝、松本昇