国指定重要文化財《天冠埴輪》や《中田装飾横穴》などに代表される古墳時代のいわきの文化を、数々の美術工芸品を通して紹介します。
銅に金メッキが施された日本最大の馬鈴(ばれい)をはじめとする馬具の数々、メノウやガラスを用いたイヤリングやネックレス、ブレスレットなど華麗な装身具、現代に通じる洗練されたデザインの壁画文様、埴輪や埋葬用の陶棺など造形的にも極めてユニークなフォルムの素焼き…。こうした当時の陶芸工芸品から、古墳時代のいわきの風習はもとより、畿内との深い交流や、豊かで洗練された文化状況が浮かび上がってきます。本展は、わたしたちの1500年前の先祖の美意識と文化社会を学ぶ格好の機会となるでしょう。