20世紀の大きな特徴のひとつは、それが都市を中心とする物質文明の時代であったということでしょう。大量の工業製品や商品など、さまざまな物にあふれる世界に身を置く経験は、先立つ時代の人類にはまったく未知のものでした。アーティストたちは、このような新しい状況を敏感にとらえ、それを革新的な芸術の形式によって表現しようと試みます。この展覧会は、冒険精神にあふれたアーティストたちの果敢な挑戦から生まれた多種多様な20世紀美術の展開を、デザイン、工芸、建築などのさまざまな分野にも目を配りながら紹介しようとするものです。
国立美術館のコレクションを核にしながら、国内外の主要美術館に特別に協力を依頼し、約600点もの貴重な作品が、世界各地から集合します。また、現代最先端の表現を追求している内外の重要作家6人が参加し、大規模な新作インスタレーションを発表してくれます。6,000m2の広大な展示空間に展開される、これまでに例を見ない野心的で総合的な展覧会は、内外の熱い注目を集めることになるでしょう。