1945年3月10日午前0時8分、アメリカ軍は、東京の台東、隅田、江東の地域を中心に低空飛行による爆撃を開始した。投下された爆弾は約100万発、爆弾の総量は2000トン。「東京大空襲」と呼ばれるこの大規模な空爆によって、東東京は焦土と化し、10万人にも及ぶ人々が死亡した。 その後、東京の空から降るものは雨だけになった。しかし、世界のあちこちで人々の頭上には爆弾が降り続いている。東京大空襲は、日本人が世界に発信すべき何かを、世界の人々と共有すべき何かを、私たちに教えてくれる。 『3.10 10万人のことば』は、東京大空襲をテーマにしたライブパフォーマンス。アーティストのカワチキララが体験者の証言によってサウンドコラージュを製作し、舞踊家の鈴木一琥がその声たちの中で舞う。会場は、浅草のギャラリーエフ。空襲を生き延びた江戸時代建立の土蔵である。 2007年3月10日、62年前の一夜を追体験するライブパフォーマンス『3.10 10万人のことば』が上演される。