-春の一日、雛をたずねて京の旅-
新たな年を迎え、春の訪れとともに今年も雛まつりの時節がめぐってきます。雛人形を飾って女の子の成長を祝う雛の節供は、江戸時代に盛んになりました。
京都では、雛人形とともに、嵯峨人形・衣裳人形・御所人形・賀茂人形と、さまざまな種類の人形が生み出され、公家や武家の屋敷のみならず、町方の家々を飾りました。
京都の地で人形を保存公開している、私ども京都国立博物館・京都文化博物館・博物館さがの人形の家・宝鏡寺門跡は、雛の節供を祝って、本年も「京の雛めぐり」を開催します。近年は大揃えの雛人形を飾ることも珍しくなりました。これらの展示をめぐり、人形文化の生み出された京都の地で、愛らしい雛人形と春の一日をお過ごしください。
関西風の御殿飾りと関東風の段飾り、二種類の大きな雛飾りを中心に、江戸時代初期からの雛人形の歴史をたどります。
また、新たに御寄贈いただいた江戸時代の御殿飾り雛をお披露目します。