東洋美術コーナー:古代中国のくらし
当館では、後漢(25~150)頃の石室の壁と図像を拓本にしたものを数多く所蔵しています。この中から、貴族や役人など、当時の上層階級のひとびとの生活の様子を描いたもの、また星空の世界を描いたものを選んで特集します。そのほか、冥界でも現世と変わらぬ生活をできるようにとの願いをこめて墳墓に納められた陶器の副葬品も合わせて展示します。
近代美術コーナー:画家の見つめた風景
近代美術における風景画の魅力を特集して紹介します。
印象派のモネが表現する風景、フォーヴィズム(野獣派)のブラマンクが表現する風景、エコール・ド・パリのユトリロが表現する風景など、さまざまな風景表現のなかにその当時の自然や生活の様子を感じ取ることができます。ブラマンクやユトリロと同時代の近代日本の画家たちの見つめた風景はどのようなものだったでしょうか。画家たちの愛した母国の風景、外国の風景を坂本繁二郎(1882-1969)、片多徳郎(1889-1934)、青柳喜兵衛(1904-1938)などの作品によって、味わってください。
郷土作家コーナー:後藤愛彦特集
北九州ゆかりの画家として後藤愛彦(1905-1991)の絵画世界を紹介します。抽象的な色面構成による大画面作品を特色とし、展示空間全体が後藤の絵画世界に満たされます。
テーマコーナー:実年美術元年
展示室で作品を見るときには様々な見方がありますが、興味深い見方の一つとして、制作時の作者の年齢を考え、自分と照らし合わせながら作品を見てみることで、いつもの見慣れた作品が全く違った輝きをもって見えてきます。本展では作品とともに制作時の作者の年齢も記しています。その作品が美術家の生涯の中でどのような位置づけにあるのかも含め、ご覧いただきたいと思います。
現代美術コーナー:写真のいろいろ
写真の技法を使って制作された作品を特集します。美術作品としての写真は、ひとつの画像を印画紙に焼き付けたものばかりではありません。連作、紙ではなく金属にプリントしたもの、異なった素材と組み合わせたものなど、そのあり方は多種多様です。今回の特集では写真の技術を用いてさまざまに表現された作品を展示します。多彩な写真作品をお楽しみください。