花や鳥を描いて自然を愛でる花鳥画は、もとは中国絵画における主要な画題のひとつとして唐末ごろにジャンルとして成立し、宋代には隆盛を極めました。モティーフへの客観性、写実性を特色とする中国のものに比べて、我が国では特に近世以降、四季の花鳥風月を理想化、装飾化して描き出す独自の展開を遂げています。日本のみならず東洋で広く愛される花鳥画の華やかで繊細な世界を、館蔵品により展観いたします。中国・朝鮮・琉球そして日本と、様々な国の美意識や時代性を背景に、画人や鑑賞者により育まれた画の粋をお楽しみ下さい。
☆会期中、展示替・場面替を行います。期間限定のものもありますので、詳しくはお問合せ下さい。尚、横山大観筆「夜桜」の展示は3月13日~18日の予定です。