映画生誕100周年を迎えた1995年、フィルムセンターは様々な無声映画を音楽の生伴奏や弁士の語りとともに提供するシリーズ企画「シネマの冒険 闇と音楽」を開始し、その都度生の音や声が引き出す無声映画の魅力を紹介してきました。この度は《京橋映画小劇場》の第4回企画として、「シネマの冒険 闇と音楽2006」を開催します。
今回の企画では、従来のシリーズに変化を加え、活弁はもちろんのこと、笛やギター、アコーディオン、二胡といった様々な楽器の伴奏とともに無声映画の上映を行います。内田吐夢の『喜劇 汗』、林長二郎(長谷川一夫)主演作品『風雲城史』、そしてマックス・ランデー主演の短篇コメディや『ジゴマ』、1930年代上海映画の名作『桃花泣血記』など、多彩な上映プログラムで皆様のご来場をお待ちしております。
また、本企画で生伴奏もしくは活弁とともに上映する4本の溝口健二作品は、大ホールで10月31日から開催の「没後50周年 溝口健二再発見」においてサイレントもしくはサウンド版で上映いたします。無声上映、サウンド版、そして生伴奏付き上映がそれぞれ醸し出す映画の世界をご覧いただければ幸いです。