戦前より創作版画運動の指導者として活躍してきた平塚運一(1895-1997)、そしてその平塚を「版画の先生」と呼んだ棟方志功(1903-1975)。戦後、棟方志功は海外展で受賞を重ね、日本を代表する版画家としての評価を確立します。一方、平塚運一はアメリカ、ワシントンに拠点を移し、制作のみならず木版画の紹介に精力的に活躍しました。二人の作風はことなりますが、旺盛な創作意欲と、木版に生命を彫りあげるかのような力強い表現など、木版画へのこだわりには共通する情熱がうかがえます。
この展覧会では、いわばゆるやかな師弟関係にあった二人の巨匠の作品およそ40点により、生命力あふれる木版画を紹介します。