「島唄」「風になりたい」など、いまやポピュラーソングとして親しまれている楽曲を手掛けるTHE BOOMのボーカリスト・宮沢和史(みやざわ・かずふみ)。
宮沢の活動はしかし、楽曲創作だけにとどまりません。詩集『夜ふかしの凡人』(PARCO出版、平成8年)、『未完詩』(河出書房新社、平成13年)ほかの発表、ポエトリーリーディング、敬愛する詩人の作品に言及した「詞から詩へ」の新聞連載など、積極的な文学活動によっても多くの読者の支持を得ています。
また、宮沢は世田谷に居住して世田谷を舞台にした楽曲を作り、エッセイでも言及するなど、現代の世田谷を描いている作家のひとりです。
本展覧会は、宮沢和史がとどまることなく走り続ける創作活動の軌跡を追いかけると同時に、宮沢の紡ぎだす詞、詩の言葉と意味を再発見していくものです。今を生きる私たちがリアルに感じる文学、宮沢和史の世界をお伝えしていきます。