浜田市世界こども美術館では、開館10周年を記念し、『印象派から広がる美術の世界』展を開催します。19世紀末フランスで生まれた印象派の芸術。その魅力は、何と言っても美しく澄んだ色彩表現でしょう。暗いアトリエを飛び出した画家たちは、太陽の下で事物を彩る“光”をとらえ、その表情豊な動きを作品に残しました。そして、100年以上経った今でも、私たちにあたたかく豊かな光を投げかけています。その革新的な表現は、後の美術の流れに大きな影響を与え、現在も広く親しまれていることは言うまでもありません。
この展覧会では、【印象派の画家たち】、【印象派と日本の美術】、【印象派と現代美術】、
【印象派になった子どもたち】という4つのテーマに沿って、印象派と芸術と、印象派から多様に広がる美術の世界を紹介していきます。
モネ《ジヴェルニーの積みわら》をはじめ、ルノワール、ピサロなど貴重な作品を中心に、日本への影響として黒田清輝、藤島武二、さらに浜田ゆかりの洋画家たちの作品、そして印象派を参照したユニークな現代美術作品を紹介します。これら作家たちの作品にあわせ、浜田の子どもたちが印象派の技法に挑戦した作品も展示し、親しみやすく楽しい雰囲気の展覧会となっています。
時代を渡って引き継がれた印象派の色鮮やかな光の世界。それは、私たちに「絵をみる喜び」、そして美術の世界の豊かさを深く実感させてくれることでしょう。