第1回ブラティスラヴァ世界絵本原画展は、1967年、東西冷戦真っ只中の当時のチェコスロヴァキアで開催されました。絵本芸術を通して世界各国の文化や伝統を理解しあうことのできるこの試みは、平和へのすばらしい貢献だと高く評価されました。現在は世界規模の絵本原画展としてスロヴァキアの首都ブラティスラヴァで2年ごとに開催されています。
今回は2005年秋に開かれた第20回展より、各国の受賞作品46点と日本人作家の出品作56点を中心に紹介します。また特別展示として、スロヴァキアの隣国、チェコの主に1920~30年代の貴重な絵本と原画を紹介します。
絵本は、時代や国、世代を超え、限りなくボーダレスな想像の世界に導いてくれる身近で手に取れる芸術です。その素となる原画は、色鮮やかな色彩や生き生きとした筆遣い、様々な手法で創り込まれ、印刷された絵本を手にとった時とはまた違った、新たな出会いや発見があることでしょう。