静岡アートギャラリー・静岡市立芹沢銈介美術館合同企画より、新しい視点で、芹沢銈介(1895-1984)の仕事にスポットを当てた展覧会を開催します。
静岡市の名誉市民である芹沢は、人間国宝の染色家として知られていますが、団扇やグリーティングカード、カレンダー、家具、照明等、意識的に人々の日々の暮らしに用いられるものを多数手がけてきました。芹沢自身が、人を好み、日常を愛し、暮らしを楽しむ人であったことにもよるでしょう。また、日本の伝統的な染色技法や模様を、優れた技術力と類い稀な感性で自分のものとし、常にその時代を生きる人々に浸潤する新鮮な作品を提示してくれました。
本展では“生活美のデザイナー”という古くて新しい切り口で、芹沢の「生活デザイン」に焦点を当ててご紹介します。また、芹沢と同時代で共通性のある、天然素材を多く用い、手仕事による、今でも人々に愛される北欧デザインとあわせて展示し「生活デザイン」への提案を試みます。
芹沢の現代にまで通じる流れを感じることができたなら、あなた自身の心地よい「生活デザイン」へのヒントを見つけられることでしょう。