このたびNHKサービスセンターでは、「ラウル・デュフィ:美、生きる喜び」展を開催いたします。
フランス近代絵画の巨匠であるラウル・デュフィ(1877年~1953年)は音楽家の一家に生まれ育ちながらも絵画に興味を持ち、1900年(23歳)にパリの国立美術学校に入り絵画を学びます。20代後半にマティスなどのフォーヴィズム絵画の影響をうけると共にキュビズムからも学ぶなどして、線や色彩など、他にみられない描写法で独自の画風を確立していきます。
そして、デュフィは多くの芸術家や作家たちと関わり何千もの油彩・水彩画の製作に加え文学作品の押絵も手掛けます。また、1912年から1928年の間にフランスのビアンシニ=フェリエ社との仕事によってドレス生地やインテリア・ファブリックなどの数百点にも及ぶテキスタイルデザインの作品を手がけ、服飾デザイナーのポール・ポワレにも絶賛されました。
本展では、ヨーロッパのプライベートコレクション及びビアンシニ=フェリエ社から協力出品される12点の油彩、90余点の水彩・グワッシュ、素描に加えデュフィがデザインした織物や参考資料など、合わせて140余点を展観し、生涯を通して作品に「生の喜び」を謳いあげたデュフィの全貌に迫ります。