この夏、東京国立近代美術館では、近代美術のコレクションにおいて日本を代表する二つの美術館、大原美術館(岡山県倉敷市)と東京国立近代美術館(東京都・竹橋)の夢の競演が実現します。
モダン・パラダイス展は、両館のコレクションの中でも選りすぐりの名品(絵画・彫刻・写真)100余点で構成されます。近代美術のもつ5つの特性をテーマに掲げ、制作年代や作家の国籍を超えて作品を分類・展示。近代美術とは何だったのか、二大美術館が総力を挙げて、さまざまな角度からこの問いに迫りつつ、なによりも、いまだ新鮮さを失わない近代美術の豊かな輝きをたっぷりとご覧に入れます。
さらに、それぞれのテーマの中で両美術館の名品を対比させながらの展示が、本展の画期的、独創かつ意欲的な試みです。その対比は、単に二館の所蔵品の対比という意味だけではなく、東洋(日本)美術と西洋美術の対比、同じテーマの対比、同じ作家による作品の対比、時代性の対比、絵画と彫刻や写真との対比などさまざまです。
今まで実現しえなかった、この二大美術館によるコラボレーションにどうぞご期待ください。