本年はNHK大河ドラマ「功名が辻」が放送中ということもあり、たくさんの方々が高知県を訪れ、高知城や、桂浜、室戸岬など県内各地を楽しんでくださっています。
県内にお住まいのみなさまにとっては見慣れた日常の風景かもしれませんが、初めて観光で訪れた方にとっては珍しい南国の景色、また、久しぶりに帰省された方にとっては子どもの頃を思い出す懐かしい風景とうつるかもしれません。
風景は、みる人、時間などにより全く異なるものとなりますが、画家たちはどのような思いで様々な名所を描いてきたのでしょうか。
例えば高知城。あるガイドブックでは、天守閣と追手門が1枚の写真に収まるのは日本では高知城だけですので、ぜひこのアングルで記念撮影をと薦めています。
高知城を描いた作品をみてみると、意外と遠景として描いたものが多かったりするのです。
山六郎《灰墟の高知市》では、南海大地震後の高知市の情景として画面の中央にシンボル的に高知城がそびえています。
本展では、坂本義信、山脇信徳、石川寅治、楠永直枝ら高知ゆかりの画家たちが絵画にあらわした、郷土の様々な名所や身近な風景などをご紹介します。