姫路市立美術館は1983年の開館以来、「郷土ゆかりの美術」「日本の近現代美術」「ベルギーをはじめとする海外の作品」の3つのテーマをもって作品を収集してきました。現在では約2800点を数えるまでになり、多くの方々に優れた作品を見ていただく機会を提供してまいりました。本年度も『コレクション展』を2回予定しておりますが、その第一弾が日本画に焦点をあてる『華やぐ日本画名品選』です。
日本画については現在159点の所蔵しております。郷土ゆかりの画家では、姫路城主酒井忠以の弟で江戸琳派で知られた酒井抱一、民俗学者柳田国男の弟で新興大和絵を推進した松岡映丘の他、橋本関雪、村上華岳、池田遥邨、森崎伯霊、丸投三代吉らが名を連ねますが、優美な美人画で知られた上松松園、菱田春草、小野竹喬ら近代日本画会をリードしてきた画家たちも加わり、コレクションを彩っています。
この展覧会は、当館の日本画コレクションから精選した名品を『自然をめでる~花鳥風月の世界』『時空への旅~歴史・風俗を描く~』『動物のまなざし』に分け、約80点を展観します。また、出品作家の関連資料等も公開し画家たちの素顔にも迫ります。初夏のひととき、華やぐ爽やかな日本画の名品をどうぞご覧ください。