絵本作家で画家の鈴木まもる氏(1952- )は約20年間にわたり、ヒナが巣立った後の古巣の収集を続けており、そのコレクションは現在では230種、550個を上回る膨大なものとなっています。本展では、同氏の鳥の巣コレクションから珍しい巣、昨年アフリカで収集された巣など合計23点の巣を展示、あわせて同氏が描いた“鳥と巣と卵”の細密画27点を紹介するものです。巣の造形的な美しさ、巣作りという造形本能の不思議さ、自然の巧みさをご覧いただき、造形とは何か、人間の芸術活動の根源は何かについて問いかけ、思いを馳せるよすがとしていただければ幸いです。