東京都写真美術館では2003年1月14日に65歳の若さで急逝した横須賀の写真展を開催いたします。広告写真の窮児として、数々の優れた広告作品を残した横須賀功光は日本大学写真学科在学中から、資生堂の社内報「ハウスオーガン」の仕事に就き、現代的、かつ斬新な広告表現で注目を浴びました。1960年卒業と同時にフリーランスとして活動を始め、その後、40年余りにわたって広告写真界のリーダー的存在として活躍し、海外でも高く評価されました。また、広告写真家とは別に写真作家としても意欲的に活動を行い、60年代には「モード・イン」「黒」「射」「亜」「壁」を、80年代には「小夜子」「月」「光銀事件」を、続いて90年代には「エロスの部屋」「時間の庭」「光学異性体」を発表しています。今回の横須賀功光の写真魔術「光と鬼」では、常に写真表現の可能性を追求し、あらゆる撮影技法とプリント技術を駆使した芸術性の高いオリジナルプリントをお見せいたします。