今回の展示は、第1展示室「東海道を往く」との2展示で構成しています。
第2展示室では、たばこ入れ・懐紙入れ・印籠といった袋物をご紹介、現代のポーチやハンドバッグにも通ずる江戸袋物の世界をご覧いただきます。
袋物とは、身の回りの細かな道具類を持ち歩くためのバッグのようなものですが、その形態・デザインは千差万別です。懐に納まる小さなたばこ入れもあれば、武骨ながま口。店屋の銭入れ、また武士の印籠まで実にさまざまです。これらはどれも江戸の伝統的文物であると同時に、民衆の暮らしや流行・風俗まで映し出す一種のファッション小物でもありました。
今回はこれら袋物と江戸庶民との関わりを、当時の楽しい浮世絵とともにご紹介いたします。遊び心ある小さな袋物に、江戸人たちの粋心と美意識を感じていただければ幸いです。