" 1999年から2000年にかけて「ドイツにおける岩倉使節団展」(Besuch der Iwakura-Mission in Deutschland 1873 ""Japan entdeckt Europa"")というタイトルの巡回展が、ボン大学日本文化研究所のペーター・パンツァー教授によって発案・企画されドイツ各地において催されました。これは、明治維新という日本の新たなる夜明けを、岩倉使節団派遣を中心とした幕末から維新にわたる様々な事象により紹介したものです。
厳選された当時の資料や写真などに解説文を添えたパネルを用いてのこの展覧会は、28の小テーマによって構成されており、幕末維新期の日本と西洋各国との関わりを様々な角度から検証しています。移動と管理の容易なパネル展という形でドイツ各地を巡回したことにより、結果として多くのドイツの人々に、当時に日本の状況やドイツをはじめとした西洋諸外国との関わりを認知してもらう絶好の機会となりました。
日本における展示は、パンツァー教授のオリジナル・パネルをそのままの形で使用し、各パネルの横に日本語抄訳および日本人向けに書き加えた解説文を添える形で行います。さらに、東京(久米美術館)では、ドイツの展示では実現できなかった当時の貴重な原資料を加えて展示致します。ドイツ人の目に映った近代日本の過程を知ることは、日本人にとっても自国の歴史についての新たな認識を得ることになると思われます。"